ぜるがでぃすのひとりごと
俺は恨んでいた。
俺をこんな身体にしたレゾを、ヒトあらざるこの姿を、何より──愚かだった自分自身を。
強さを欲したがため、このような姿になってしまってから、人間を何より怖れるようになった。
差別……好奇……そして、いわれのない敵意。
街には自然と寄り付かなくなっていた。人間と関わることが難しくなった。
レゾに復讐するため、奴の手駒となって期をうかがっていたが、できなかった。
──圧倒的な力の差をただ見せつけられただけのように思った。
剣術の鍛錬と魔術の研究に没頭したが、俺はまだまだだと肩を落とすこともあった。
そんな時、奴は夢物語のようなことを言い出した。伝説の『賢者の石』を探す、と。
奴があてもなくこんなことを言い出すわけがないと思い、俺も必死に探した──
現代の五賢者という奴の立場を利用し、文献をあさり、記録を辿り、オリハルコンの神像に隠されていることを突き止めた。
これで奴と対等……いや、それ以上になれる──復讐を果たすことが、できる。
しかし、結局復讐を果たすことはできなかった……心から信頼していた部下すらも失った
その代わりに、友ができた。俺のことを人間として見てれくれる、アホらしくてやかましいけれど、いいやつらだと思う。
特にリナは、無茶苦茶と破天荒を足して2で割って、人間にしたような女だ。
だがそんなリナの周りには自然と「イイやつ」が集まってくる。さすがに最初は俺のことを不思議がったりするが、とくに蔑んだ目で見るようなことはない。
心地良い居場所、でももう離れても俺は平気だ。
こんなことを言うガラではないが──離れていても、俺はもうひとりじゃない。
────あとがき────
おとこのひとりごとシリーズ完結!
ゼルガディスのものだけ2013/12に作成しました。
