RUNNING!
──止まらないことが暴走ならば したことないヤツはいないんでしょ?
欲望も傷も我慢できない 見せしめなら僕がなってやろう──
「……この歌ってリナみたいよね」
お気に入りのヘッドホンを首に下げ、聞いたことのない歌を口ずさんでいたアメリアが、隣で眼鏡をかけて本を読んでいたリナに声をかけた。
「そう?」
本から目を離さぬままそっけない返事をするリナ。
「うん、そう」
「──誰の歌?」
やはり本から目は離さなかったが、リナは多少なりと興味を示した。
「さあ? 違うクラスの誰かが歌ってたのよ」
眠たそうにあくびをしてアメリアはポケットから取り出した青りんご味のフーセンガムを口に放り込むと、リナにもそれを差し出した。
「へえ」
ガムを受け取り右手と口を使って器用に包装をはがし、口に運びつつリナはやはりそっけない返事を返すのだった。
──誰にも届かない 駆ける想いは キリがない
愛してく速さと自由に 一切の距離はなくなって
世界が抱き留める 君と僕とのいる意味を
消え入るような光の跡 どこまでも追い詰めろ──
「やっぱりリナっぽいわね」
「どこが」
ひとりで納得していたアメリアにリナは呻いた。
「なりふり構わず走り続けるあたりが」
まるでいたずらっ子のような笑みを浮かべてアメリアは言った。
「ふーん……
…………でも良い歌じゃない」
少し間を置きながらリナはそう言うと、ぷわーっとガムを膨らました。
「──でしょでしょ♪」
可愛い──というよりもなんだか幼いしぐさで手を胸の前で振ると、アメリアもガムを膨らました。
そんな二人の間で穏やかな空気が流れる。
──それはまるで、これから起こる事を予想した嵐の前の静けさだったのかもしれないが。
Zips/T.M.Revolution
────あとがき────
歌から小説につなげてみました。
でもなんとなくリナっぽい(w
